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愛さずにはいられない [diva]

マルティナ・マクブライド.jpg

https://youtu.be/_KfGu6zJbsE

1990年代、カントリーシーンだけでなくポップスシーンでも存在感を示したマルティナ・マクブライド。1966年カンザス生まれで92年26歳でアルバムデビューした。
カントリーのシングルチャートで初のナンバーワンになったのがはじめの動画の「ワイルド・エンジェルズ」wild angels(1995)。
カントリーチャート№1は何曲もあるけれど、グラミーは10数回ノミネートされて受賞ゼロという運のなさ。

ところでカントリーはよく日本の演歌と比較されます。
それは古い歌、昔の歌。という意味なのでしょう。たしかにそういう面はあります。もうひとつ似てるなと思うのは、とにかく若くしてデビューした彼女たちはとても歌唱力があるということです。
マルティナもメジャーデビューはさほど早くありませんが、それ以前から父親のローカルバンドで声を磨いていたといいますから、歌のうまさも折り紙付き。

歌のうまい歌手は日本でいうカヴァーも上手。
なかにはかつてのヒット曲だけのカヴァーアルバムをリリースしてしまったり。たんに歌唱力があるというだけでなく、様々な曲調に対して対応力があるんでしょうね。それがまたオリジナルとは違った良さになったり。

マルティナも御多聞にもれず、歌上手ゆえにカヴァーも聴かせてくれます。
そんな彼女のカントリークラシックスのカヴァーを何曲か。

まずは「ケンタッキーの青い月」Blue moon of Kentucky

https://youtu.be/hyD9XBEQZtg

ビル・モンロー&ブルーグラス・ボーイズのヒット曲というより、エルヴィス・プレスリーのデビューシングル(B面)として知っている人が多いかも。
ビル・モンローのつくった美しいワルツをエルヴィスが4ビートに変えてしまった。そのアレンジが50年代のロケンローの草創期を象徴するもので、以後パッツィ・クラインもエルヴィスバージョンを踏襲。というかビル・モンロー自身が共感して4拍子のヴァージョンで演奏するようになったというから、いかにエルヴィスが画期的だったか。

以後カントリーでこの曲といえばほぼエルヴィスヴァージョン。パッツィ・クラインもワンダ・ジャクソンもリアン・ライムスも、そしてマルティナ・マクブライドも。

彼女のエルヴィスカヴァーはほかに「サスピシャス・マインド」Suspicious mindや「ブルー・クリスマス」Blue Christmas などがあり、とりわけ後者はCG処理でエルヴィスとのデュオが聴ける。

つぎは「愛さずにはいられない」I can't stop loving you

https://youtu.be/5NmKiZi5PJY

レイチャールズの大ヒットR&Bで知られた名曲ですが、もともとは「オー・ロンサムミー」Oh, lonesome me や「失恋の海」sea of heartbreak で知られるドン・ギブソンの自作自演がオリジナル。キティ・ウェルズのカヴァーもいいけどやはりマルティナのソプラノトーンが小気味よい。
タイトルにあるような激しい愛を伝える恋愛真っただ中の歌かと思いきや、どうやらフラれてしまったようで、渡哲也の「純愛のブルース」よろしく♪思い出だけで いいんだよ と歌っております。それでも心の叫びはあふれてやまず、♪愛さずにはいられない と。

3曲目は「ローズ・ガーデン」I never promised you a rose garden

https://youtu.be/dsCDho0Q_4w

これも日本で70年代にヒットした歌。よくラジオから流れておりました。オリジナルはリン・アンダーソンで、日本ではカントリーというよりはポップスとして受け入れられました。たまにこういうパターンがあります。古くは「テネシー・ワルツ」Tennessee waltzがあるし前述の「愛さずにはいられない」もそうだし、ほかではスキーター・デイヴィスの「この世の終わり」The end of the world 、ホイットニー・ヒューストンの「アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー」I will always love you もカントリー発進のポップスのビッグ・ヒット。

最後はオリジナルシンガーとのデュオで「ワンス・ア・デイ」Once a day

https://youtu.be/21OAYui4YPI

コニー・スミスのデビュー曲にして最大のヒット曲。
「一日に一度だけ彼が戻ってくることを願うの、一日に一度だけ何もかも忘れて泣くの」という健気な失恋ソング。ビルボードのカントリーチャートで8週間連続1位という当時の記録を打ち立てた曲。ソングライトはカントリーのシンガーソングライター、ビル・アンダーソン。
個人的にもカントリーを聴き始めたころの歌で、コニーでは「シンシナティ、オハイオ」や「青いトランジスタ・ラジオ」などとともによく聴いていました。
そのちょっと前にはポップスのコニー・フランシスもよく聴いていましたし、ふたりのコニーはいまでもわたしのディーヴァです。

オマケはゴスペルといいますかセイクレッドソング(聖歌)を。1948年、ハンク・ウィリアムズによってつくられた「アイ・ソー・ザ・ライト」を。
光を見たんだ、神と出会えたんだ という讃美歌。
共演しているのはシンガーとしての彼女の原点をつくった父親のダリル・シフ。

https://youtu.be/PpZFSjn_NJU

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