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生活とロックはイコールやけん [ロケンロー]

シーナ&ロケッツ.jpg

ネットニュースで「シーナ&ロケッツ」のドキュメンタリー映画がこの25日から全国公開されると報じておりました。

先日遅ればせながら、録画しておいた鮎川誠追悼のテレビ・ドキュメンタリーをみたばかりでした。
以前、YOU-TUBEでみた映像(これもドキュメンタリー?)がひんぱんに出てきたように思ったが、それはともかく。
やさしくて、家庭的で、ナチュラルで、真剣で、ロッカーで、という昔から抱いていた彼へのイメージそのままでした。再現シーンは蛇足だと思いましたが。

今年の1月でしたか、鮎川誠が亡くなったというニュースは強い印象が残った。
わたしより少し兄貴ですが、ほぼ同世代。74歳ははやすぎると思うけれども、わたしの周囲の同輩、先輩たちを思えばいつ亡くなっても不自然でない年齢なのかもしれません。

サンハウス時代は知りませんし、コアなファンではないけれどが、シーナ&ロケッツとしてメディアにではじめた頃から鮎川は誠に気になるロッカーでした。

https://youtu.be/0_ZjRmZk8sc

背が高くて、スマートで、短めの髪にサングラスや黒ぶち眼鏡、ジーンズではない衣装にこだわってレスポールを弾くというスタイルがほかの日本のロッカーとは違っていましたし、単にヴィジュアルでみてもカッコよかった。
そしてあのしゃべり。博多弁?にのせてロックを語る。なんともやさしく柔らかな話しぶり。

いまは知りませんが、当時の日本では「反日常(的)」「反社会(的)」というポーズをとるロッカーが多く、いわゆるワルや不良でなくてはロックじゃないなんて風潮もありました。そんななかで鮎川誠はとても自然で「ドキュメンタリー」のなかで語っていたように、彼の生活そのものがロックだったから、わざわざアウトローのポーズをとることはなかったのでしょうね。

https://youtu.be/CkdLhjF1w0w

もうひとつ彼のそうした「佇まい」からインテリジェンスすら感じていました。
そんな思いをいっそう強くしたのが、もう20年ちかく昔に読んだ彼の本。

鮎川誠には著書が共著をふくめ何冊かあります。
もちろんすべてロックの話なのですが、そのなかでも異色の本が「DOS-Vブルース」。

実はこの本、その道の人はわかるとおりパソコンの本なのです。
「DOS-V」とはパソコンのOS(基本ソフト)のことで、ウィンドウズが世に出る前のIBMのオペレーションシステム。
1995年に画期的なウインドウズ95が発売され、その使いやすさから多くのユーザーを増やすことになりましたが、DOSはそれ以前のパソコンに搭載されていた小難しいOSでした。
つまり鮎川誠はウィンドウズが発売される前からパソコンと取り組み始めたわけで、この本「DOS-Vブルース」はいわばパソコンに挑んだ奮戦記なのです。
ちなみにウィンドウズ95が発売された当時、マイクロソフトのテレビCMでこんな歌が流れていました。

https://youtu.be/SGyOaCXr8Lw

ローリング・ストーンズは鮎川誠の大好きなバンドで作家の山川健一との共著で「ローリング・ストーンズが大好きな僕たち」という本もあります。

話を「DOS-Vブルース」に戻しまして。この本はロッカー鮎川が必死でパソコンと格闘している様子が記されているのかというとそうではない。彼がパソコンをはじめたのもすべてロックのため。したがって横糸でパソコンを習得し、やがてホームページまでつくってしまう模様を時系列で描きながら、縦糸では彼の真骨頂であるロック人生がそれこそリトル・リチャード、ストーンズからはじまるロック遍歴、あるいは現在(当時の)進行形の内外のロックへの関わり方やYMOやロッカーたちとの交遊録を描くという前代未聞の電脳ロックブックなのです。
パソコンが苦手な人は、その部分を飛ばして読んでも充分読みごたえがあります。

実はわたしもほぼ彼と同じ時期より「DOS」すなわちパソコンと関わりはじめ、その本に書かれた彼の苦労と同じ経験をしているので、とても強烈な印象と共感を覚えたものでした。

この本は文庫化もされたはずです、古いファンはおそらく読んでいるでしょうが、若い人でもシーナ&ロケッツや鮎川誠に興味のあるひとにはおすすめの本です。ただ古い本なので入手むずかしいかも。増刷になればよいですが、多分むりかなぁ。


鮎川誠の死は愛妻・シーナが亡くなってから8年後のことでした。
これでシーナ&ロケッツは完全に消えてしまうのでしょうか。亡くなるすこし前から彼とシーナの娘さんをヴォーカルとしてシーナ&ロケッツの活動をしておりましたが、どうなるのでしょうか。バンドの入れ替えはごく普通のこととはいえ、鮎川誠のいないシーナ&ロケッツは考えられないけれど。

おまけは久しぶりに聴いた「レモン・ティー」が懐かしかったので、その元歌を。
ジェフ・ベックも昨年の12月に亡くなりました。78歳だったそうです。
ロッカーだって歳をとるし、ロッカーだって永眠する。

https://youtu.be/mz4mqshe_54

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女はそれを我慢できない [ロケンロー]

little richard.jpg

リトル・リチャードの訃報。

NHKのニュースで知りました。ほんの10秒程度だったのは仕方ないけど、せめてBGMで彼の曲を流してよ。

享年87歳だそうで、数年前、90歳で亡くなったチャック・ベリーともどもロケンロー天国へ誘ってくれたローラーでした。チャックはギター、リトルはピアノで、どちらもインパクトのあるパフォーマンスも忘れられません。少し年下になるエルヴィスもすでにいないし。さみしいかぎりです。

「ジェニ・ジェニ」は日本でも60年代鈴木やすしがカヴァーして、子供までが口にするほどヒットしました。

「ルシール」は日本でも多くのロカビリアンがカヴァーしたけど、70年代に入ってやったディープ・パープルのカヴァーがイカしていた。

「ベビー・フェイス」、「トウッティ・フルッティ」などなど、われわれオールドファンにとっては「ロケンローは永遠に」です。

Thanks Mr. Penniman!

これも好きな曲です。美川憲一みたいだね。

https://youtu.be/AK_jm3Hz1Wk

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