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一度決めたら二度とは変えぬ [歌謡曲]

オールナイトニッポン.jpg


今回も現役演歌歌手の歌謡曲カヴァを。
市川由紀乃は1976年生まれでデビューから30年というベテラン歌手。
以前小林旭の「さすらい」のカヴァを聴いたので、そのときほかのカヴァもいくつか聴いた。とにかくこの歌手もカヴァが多い。つまり歌が上手ということに。

市川由紀乃は芸名で、師匠の作曲家・市川昭介からつけたそうだ。
市川昭介といえばコロムビアの専属で、「出世街道」(畠山みどり)、「涙を抱いた渡り鳥」(水前寺清子)、「絶唱」(舟木一夫)、「好きになった人」(都はるみ)など多くのヒット曲をつくったヒットメーカー。どちらかというと古賀政男の流れをくむ和風の楽曲が中心で、現在の演歌でいえば正統派。
市川由紀乃はそうした師匠の教えを受けただけに筋金入りの正統派演歌歌手。

なぜか師匠の楽曲のカヴァはみつからなかった。
今回は演歌歌手なら男女を問わずカヴァしたくなる美空ひばりの30年代後半から40年代にかけての3曲を。

まずは昭和38年のこの歌。

https://youtu.be/TD4-FqMOXAk?si=3g9yu4J3GrJ4P1W8

昭和38年といえば初代東京オリンピックの前の年。
景気の上向きで老いも若きもバカンスに興じはじめた頃だが、世相的には「吉展ちゃん誘拐事件」や「狭山事件」が起こり、海外ではアメリカ大統領のJ・F・ケネディが暗殺されていたり、暗い事件はいつの年でも。
歌謡曲では舟木一夫の「高校三年生」が大ヒットして、青春歌謡の幕があいた。
「哀愁出船」はその「高校三年生」を作曲した遠藤実の作品。
昭和32年「お月さん今晩は」(藤島桓夫)でヒットメーカーの仲間入りした遠藤実だが、以後北原謙二、こまどり姉妹、山本リンダ、小林旭、五月みどり、千昌夫ら多くの歌手のヒット曲を書くことになる。
いわゆる「演歌」では古賀政男に次いでヒット曲を多産している。

歌は時代にのったマドロスものというか、伝統的な港の別れ歌で、美空ひばりには「哀愁波止場」もあり、こちらはライバル・船村徹の作品。

♪うしろ髪ひく 哀愁出船
とその別れを描いた作詞家は菅野小穂子。
ほかには新沼謙治の「青春想譜」があるだけで謎の人物。この歌も作曲は遠藤実なので、もしかしたら菅野小穂子の実体も作曲家自身なのかもしれない。

つぎはミニスカートが流行し、ラジオの糸居五郎はじめの「オールナイトニッポン」がはじまった昭和42年のヒット曲

https://youtu.be/GXlfhsS5C6s?si=NY02FrXm1WCD4-08

流行歌的にはその前年からはじまっていたグループサウンズの絶頂期。
ブルーコメッツの「ブルーシャトー」はその年のレコード大賞を受賞している。
そしてこの「真赤な太陽」だが、作曲はバンドマスターの原信夫だが、ブルーコメッツのメインコンポーザーで管楽器&ヴォーカルの井上忠夫が編曲を担当していて、ブルーコメッツはひばりのバックバンドとしてしばしば共演していた。動画の三原綱木はブルコメのリードギタリスト。
はやい話がGSの大流行に便乗した一曲なのだが、これが大ヒット。

かつてならマンボ、チャチャチャ、ロカビリー、ツイスト、ドドンパとその時流行りのリズムを貪欲に取り入れてきた美空ひばりの「流行好き」の一面がみられる一曲。
作詞はのちに「真夜中のギター」(千賀かおる)、「八月の濡れた砂」(石川セリ)、「さざんかの宿」(大川栄策)をてがける吉岡治。

最後は「日航機よど号のハイジャック事件」と「楯の会・三島由紀夫の割腹事件」で騒然となった昭和45年の歌。

https://youtu.be/9oJe13XwmVw?si=kyGA2tHUh4z6BtOr

「苦しみ抜いて」「埋もれて耐えて」「生きる試練」「意地をつらぬく」「根性の炎を抱いて」「決めたこの道まっしぐら」「花は苦労の風に咲け」
と全篇が「説教ソング」というか古い言葉でいえば「人生の応援歌」。もちろんタイトルの「人生一路」もでてくる。
作詞したのはコロムビアの重鎮のひとり石本美由起。代表曲には「憧れのハワイ航路」(岡晴夫)、「柿の木坂の家」(青木光一)、「矢切の渡し」(細川たかし)などがある。美空ひばりでは「港町十三番地」、「哀愁波止場」、「悲しい酒」など。

作曲はかとう哲也。ひばりの実弟である。
姉の歌を中心に20曲あまりつくっているが、ヒットしたのは「人生一路」のみ。
ほかの曲はしらないが、この曲については以前なにかの本で、実際は昵懇にしていた著名な作曲家がつくったもので、「かとう哲也」名義でリリースされた、と書かれていた。
真偽のほどは不明だが、専門的に音楽を勉強したわけではないようで、名義だけでなくとも、その作曲家の指導を受けながらつくったという可能性はある。

今日は一日家に。
なによりも大谷のエンジェルス戦が雨天延期になってしまったのが残念。ゆっくり試合を観れると思っていたので。
また高校野球決勝も明日だし、このブログを書きながらずっとテレビをみておりました。
ニュースショーがいちばんヴィヴィッドなのでそこにチャンネルを合わせて。

それらを見て感じたのはギスギスして生きにくい世の中になっているということ。なにか潔癖性、品行方正さを強く求められて息苦しい世の中に。

わたしは自民党支持者ではないが、パリへ視察旅行をして楽しんでいる写真をネットに上げて女性局長を辞任したという自民党議員。税金が入っていたとはいえ、仕事もしてるようだし、多少観光してもいいのではと思う。観光してもネットにあげなければセーフだったのならばSNSではしゃいでいたことがアウトということに。いささか意地悪なバッシング。

韓国出身の女性タレントがイベント会場で観客から胸をさわられるなど性被害にあったというニュースもあちこちでやったいた。痴漢は犯罪だけど、つぎに問題なのはイベント運営会社の警備体制ではないか。タレントの服装はイベントの衣装なので問題はないけれど、映像をみるかぎりファンと接近したときガードマンがおらず、まったくの無防備。もし凶器を持った暴漢がいたらもっとひどい事件になっていたはず。イベント会社は当然そういうことも想定できたはずで、責任はあると思うし、加害者告発の会見には違和感。
また故意かどうか不明な時点で加害者をたたきすぎでは。報道はそれほどこの性加害をたたくのならばもっとジャニー喜多川氏の「犯罪」も掘り下げるべきで、告発者たちがうごいたときだけ報道するという姿勢はいまだ芸能事務所に忖度していると思われてもしかたがない。

日大アメフト部の再家宅捜索も各局で放送していた。しかし他の某大学ボクシング部でも複数人が大麻で逮捕されているがあまり報道されない。というか「林真理子」、「日大アメフト」の通りのよいキーワードで日大ばかりがとりあげられている印象。某大学の逮捕者たちは大麻を「売っていた」ようなので、より罪は重いとおもうのだが。
それに日大アメフト部の活動停止について、関東連盟が決めたように試合に出られないのは当前だが、練習までしてはいけないというのは疑問。たとえ部員たちが先輩同僚後輩のなかに大麻を使っていた人間がいたことを知っていたとしても、自分たちがつかっていなかったのならば練習をしてもいいのでは。まるで廃部にせよといわんばかりのバッシングとは部活を生き甲斐にしている若者にとっては非道い話だ。

テレビを見ているとついつい余分なことが思い浮かんできてしまう。あくまでテレビから世間をのぞいている昭和の人間の愚痴だとおもって聞き流していただければ。

おまけは市川由紀乃に戻って、ややタイミングを逸してしまいましたが、これもある意味反戦歌というひばりではない昭和の名曲を。

https://youtu.be/-fOmNIK-rkI?si=laiYYOnbjF7U0MEo

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