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青春の雲は流れるのだ [on the park]

流れる雲.jpg


きょうは曇天でした。
ときおり雲の切れ間や薄い部分から陽がさしていましたが、暑くもなく寒くもなく過ごしやすい午後でした。
公園の彼岸花は満開で、金木犀の香りもここちよく、まさにこの世は秋。コロナの不安は残りますが。

きょうも雲のはなし。

いわし雲やひこうき雲など雲のかたちもよくうたわれますが、雲の「様子」「動き」も流行歌ではよく耳にします。

なかでも多い(多分)のが「流れる」。
「雲が流れる」「流れる雲」「雲の流れに」などとつかわれています。

先日このブログで書いたように、山口百恵の「イミテーション・ゴールド」でも、
♪ながれる雲さえ 季節の色だと

とうたわれていますが、こういう流れる雲をバックグラウンドにする歌はJPOPでも少なくないのではないでしょうか。調べたわけではありませんが。

つまり「流れる雲」はいつの時代でもつかわれる常套句といえなくもありません。

そこで今回は昭和、それも30年代に限っていくつかピックアップしてみました。

まずは♪ああ青春は 流れる雲の 彼方に とうたう33年のこの歌。

https://youtu.be/yS9IxIo-U1A?si=vaGGm9v-jV1F5UHa

「次男坊鴉」や「二十歳の詩集」のヒット曲がある白根一男の青春抒情歌。
が消されてしまったので東京放送合唱団のコーラスを。東京放送ってTBSのことではなくNHK専属のローカル(東京)合唱団のことだそうです。いまはあるのかどうなのか。

https://youtu.be/H7P9x6OjAhU

作詞の猪又良は、大ヒット曲「大利根無情」(三波春夫)もてがけ、ほかではちあきなおみの「新宿情話」が。
作曲の上村晴男はほかでは映画・日活系(テイチク)でいくつかつくっているようで、ヒット曲とまではいかなかったようですが、笹森礼子の「花占い」があるし、石原裕次郎や浅丘ルリ子・浜田光夫らに曲を提供しています。

子どもの頃によく耳にしたなつかしい歌で、いまでも「歌声喫茶」のようなところで、「山の歌」として合唱されているようです。

映画といえばこの歌。

https://youtu.be/ruhVC3gyfE4

昭和34年の松竹映画で、監督は木下恵介。津川雅彦、川津祐介、石浜朗、山本豊三、小坂一也といった当時のイケメンを揃えた青春群像。有馬稲子もね。

この歌が主題歌で、曲は映画音楽もつとめた木下忠司。近年亡くなりました。たしか100歳を越えていたのでは。詞は兄の監督。うたったのは前年の「喜びも悲しみも幾歳月」(詩曲とも木下忠司)に続いての若山彰。木下忠司ではやはり映画主題歌の「ここは静かなり」(岡本敦郎)でも、♪はるばると 雲が行く 青い空青い空 という歌詞があります。


「惜春鳥」ではいきなり♪流れる雲よ と出てきます。
2番では「流れる歌」、3番では「流れる春」とすべてのものが変化をとげていく哀れさをうたっています。青春も。

30年代も後半になると、橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦を中心としたまさに「青春歌謡」ブームとなります。
もちろんここでも雲は流れていきます。

https://youtu.be/Os0dRNwG9mw

いまとなってはストーカーに思われかねない38年の歌ですが、当時はごくあたりまえのトーチソングでした。作詞作曲は「からたち日記」(島倉千代子)、「仲間たち」(舟木一夫)のコンビ、西沢爽と遠藤実。
梶光夫はテレビドラマの主題歌「大空にひとり」や高田美和とのデュエット「アキとマキ」、「わが愛を星に祈りて」もよく聴いていました。

長くなりそうなので、38年と39年の流れる雲をたて続けで。

https://youtu.be/J1KMHAelJyw

https://youtu.be/dUIEeDNSfR8?si=jdPvSeUWERoDLqKR

「行雲流水」は古き日本人の生き方・考え方をあらわしていますし、♪ながれる雲と にしひがし とうたわれているように、若者に限らず、青い春にはなぜか旅情をさそわれてしまうのが「流れる雲」なのでは。

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