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アメとムチ [day by day]

サクマドロップ.jpg

ニュースで知ったのですが、サクマドロップで知られた「佐久間製菓」が来年1月廃業するそうだ。コロナの影響が少なからずあったとか。
まぁ、それがいちばん大きいのでしょうが、様々な形と触感、さらには味の「あめ」が発売されるようになった昨今、あの楕円形で小粒のサクマドロップはオールドファッションなのかもしれません。菓子類は懐かしいだけでは商売にならないのかも。

子どもの頃サクマドロップにはずいぶんお世話になりました。だいたい菓子類は近所の駄菓子屋で買うのが常でしたから、あの缶入りのサクマドロップはいわば高級品でした。

もちろ自分で買うことはなく、親が買ってくれて親の管理の元、1日に1粒とか2粒とかもらっていたような気がします。手のひらを出すと小さな取り出し口を下にしてまさに1粒落としてくれる。ドロップはイチゴ、レモン、オレンジ、ブドウ、ハッカなどの味があり、それぞれ赤とか黄色とか紫とか色分けされていた。ですから、白のハッカがでてくるとガッカリしたもので、母親に再試行を頼んだり。優し母は缶を振ってもう一度手のひらに落としてくれる。兄もハッカが嫌いで、結局缶の底にはあの白いハッカばかりが残ってしまったり。

もうすこし大きくなって自分で管理できるようになると手ごわかったのが蓋の開け方。10円硬貨くらいの取り出し口には密閉するように同じ大きさの蓋があり、それはかなり固くてそれこそ十円硬貨で梃子のようにして開けておりました。そのあとの閉め方がわるいとなかに湿気がはいっていしまい、あめ同士がくっついたり、ベトベトしてしまったりというのもありがちでした。
当時はあの缶そのものが貴重で、空になった缶を簡単に捨てた記憶はありませんが、なにに利用したのかは覚えていません。あの取出し口からも再利用しにくい缶だったこともたしかです。
多分、小学校の高学年あたりになると、もう舐めなくなってしまったのではないでしょうか。ガムはもう少し先まで噛んでいましたが。

覚えているアメの歌を。
横文字でいうキャンディも含めて。

はじめは昭和37年(1967)、東京オリンピック前の貧しいけれど希望にみちていた頃。山田洋次監督の初期の映画の主題歌。

https://youtu.be/gwMLj32zrhk

リアルタイムではありませんが、ほぼ地元が舞台だったので興味をもって数年後に観ました。もちろん歌はリアルタイムで聴いていました。さくらさんになる前から倍賞千恵子のファンで、小学校によく似た子がいました。
♪縁日にふたりで わけた丸いあめ
の作詞はキングレコードのエース・横井弘、作曲はほかに菅原洋一らの「忘れな草をあなたに」などがある江口浩司。

もうひとつは何度も聴いているのでいささか気がひける1975年の荒木一郎のバイバイ・ソング。

https://youtu.be/1rH0HoVfNjQ

♪ゆきずりの夜に買う綿あめは 君と愛した味がする
作詞作曲はもちろん、あのデキシーチックな編曲も荒木一郎。いぜん、荒木本人が同じバイバイソングの「帰らざる日々」(アリス)にクレイムをつけていましたが、あれもまたいい歌です。ちょっとアブナイ歌ですが。

つぎは「キャンディ」。こちらはJPOPにいくつもありそうですが、ミスチルの「CANDY」を聴いたことがあるくらいでよくしりません。
しっているのはやはり古い歌。未経験・未体験なのになつかしいとうフェヴァリットソング。

https://youtu.be/QLBtRS-at-g

冒頭から
♪赤いキャンディ つつんでくれたのは 古いニュースペーパー
とキャンディが出てくるのは柳ジョージの「青い瞳のステラ 1962年夏…」。作詞は水浦杜司、作曲は上網克彦。
赤いキャンディはどんなアメだったのでしょうか。すぐに思い浮かぶのはむかし駄菓子屋で買っていた円錐型のイチゴ飴。底にヒモがついていてね。たしかクジになっていてそのヒモを引いて大きいものが当たり、小さいのが外れ。大差はなかったけど。みんな口からヒモを垂らしながら遊んでいました。
この歌の赤いキャンディはそんなイチゴ飴ではないけれど、むき出しのアメを新聞紙に包んでというイメージ。

赤いキャンディ、白いペンキ、ブルーアイ(青い瞳)と歌詞に出てくるこの歌はその三色でもわかるとおりアメリカ小僧の歌。ほかにブルースやテネシーワルツも出てきます。
ほかには、佐良直美の「わたしの好きなもの」に♪棒のついたキャンディ とでてきますがあれはアメではなくアイスキャンディでしょうね。

おまけは洋楽を。歌詞をよく知りませんのでタイトルで「キャンディ」を。ナット・キング・コールやダイナ・ショアなどで知られている1945年のスタンダードで、「彼女は私にすごく甘い、私も彼女にとても甘いけどね」と恋人をキャンディにたとえた大甘のラブソング。

https://youtu.be/Q0yH2VaIYVI

実はいまでもアメは舐めております。
以前から、咳どめのアメをカバンの中に常備しております。ときどき喉がいがらっぽくなったり、咳が出そうになるとバッグの中の袋から取り出して口に放り込んでおります。とくにここ数年コロナが蔓延してからは電車の中など咳をするのがはばかれる場所では結構重宝しております。

車中でなくても、ツレや知人といるときに相手が咳をすると「どう?」とすすめて喜ばれてもおります。ツレなどは完全に「マイ・キャンディ」をあてにしているようで、外出中咳もしていないのに口が寂しくなるのかたびたび催促してきます。
また、以前喫茶店で咳込み、アメをあげて(嫌な言いかたですが)喜ばれた知人がまた同じ状況になったので「どう?」と言うと、二度目は丁重に断られました。
「糖尿ぎみなので」と知人。そういえば以前聞いたことがあったっけ。一度めは断ったらわるいと思って貰ってくれたんだな。誰もがアメをもらって喜ぶわけじゃないぞ。ムチなわたしでありました。

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