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浴衣すがた がまぶしすぎて [夏]

浴衣.jpg


コロナが始まってから、すっかり足が遠のいてしまった浅草へ行ってきました。
観音さまが目的ではありませんでしたが、自然と足が向き、線香の匂いをかぎながらお詣りしてきました。

仲見世は平日でしたがそこそこ混雑しておりました。でも全盛期?ほどではなく、わたしのような年寄りは少な目、圧倒的に若い人が多かった。これは浅草にとっていいこと。

「こんなにも」と驚いたのが、若い男女の浴衣姿。
これは浅草ならではのことなのでしょうか。ほぼ行きませんが、原宿あたりでも夏は浴衣姿が見られるのでしょうか。だとしても浅草ほどではないのでは。とにかくその数が多い。大ざっぱにいうと若い、とりわけ女の子は半分近くが浴衣。

みなさに上手に着ています。ほぼ。
茶髪でも金髪でもショートでもロングでもみなさん着こなしが上手。雑誌やSNSで研究しているのでしょうか。

わたしも子供の頃はお祭や縁日で浴衣を着せられました。小学校の低学年くらいまでかなぁ。中学、高校になると地元の祭りや盆踊りでも浴衣なんて着なかった。だいたいが持っていなかった。同級生も同じで浴衣なんて着るヤツなんていなかった。女の子もそうだった。ですから、中・高と好きだった子の浴衣姿を思い浮かべることができません。

それが、とりわけ女の子の浴衣姿が出現しはじめたのはいつ頃だったのか。
わたしの印象では70年代後半とか、80年代になってからでは。

流行歌でいうと歌詞に「浴衣」がでてくるTUBEの「あゝ夏休み」やジッタリン・ジンの「夏祭り」が1990年で、その頃には日本の夏に浴衣姿がチラホラでてきていたのではないでしょうか。

https://youtu.be/b84QiAh7Oq8

流行歌のなかでひとつのキッカケとなったのが1970年10月、大阪万博の閉会とともに始まった国鉄(現JR)の旅客獲得キャンペーン、「ディスカバー・ジャパン」ではなかったか。
この「日本発見」のムーヴメントは、「日本の皆さん、とくに若い方々、日本にはこんなすばらしい所があるんですよ。ぜひ、見に行ってください」という国内旅行ブームを仕掛けたものですが、それはいまは忘れられている古き良き日本を再発見しようという呼びかけともなり、いわゆる和ブームを掘り起こすことにもなりました。そのひとつが、盆踊り、縁日に浴衣を着ることにつながったのでは。

流行歌のなかで「和」が強調されたのは1971年4月の「わたしの城下町」(小柳ルミ子)ではなかったでしょうか。以下「お祭の夜」「瀬戸の花嫁」と和風の歌がヒットしますが、作詞の安井かずみは「ディスカバー・ジャパン」を受けて「和風」を意識的にとりこんだとその著書に書いています。
ただ、安井かずみのヒット曲のなかに「浴衣」があったかどうかは調べきれませんでした。
「お祭の夜」のなかに「赤い鼻緒」が出てきます。あえていわずともこれは浴衣ですね。

それでは「浴衣」がいちばん始めに出てくる流行歌とは。

TUBE、ジッタリン・ジンが1990年とうことはいいましたが、その前となると、まっさきに思い浮かぶのが、歌い出しから
♪浴衣の君は すすきの簪
と出てくる「吉田拓郎」の「旅の宿」(作詞:岡本おさみ)。

https://youtu.be/i0IvbEXMRsY

これが1972年の7月。
この歌は「ディスカバー・ジャパン」でもあり、和ブームを受けた歌でもありました。
ほかにも「熱燗徳利」とか、「風流」、「俳句」、「風呂上がりの髪」、「上弦の月」などと岡本おさみは古くて新しい和の言葉を並べています。
それでは1970年代、「旅の宿」より早く「浴衣」をつかった歌はないのか。
つぎに思い浮かぶのが井上陽水。

https://youtu.be/8Wa3Z_1kji0

「夏まつり」は陽水のセカンドアルバム「陽水Ⅱセンチメンタル」の収録曲。
その発売は1972年の10月。
残念ながら「旅の宿」に遅れること3カ月。

ほかで「浴衣」がでてくるのがグレープ(さだまさし)の「精霊流し」で1974年、おなじさだまさしの「線香花火」が1976年、NSPの同じ「線香花火」のなかにも「浴衣」がでてきますが、これも1976年。
演歌は多いかもしれませんが、知っている歌では志賀勝の「蛍籠」は1977年。

ということはやはり「旅の宿」が1970年代「浴衣ソング」の嚆矢なのか。
ところが同じ1972年に「浴衣」をうたった歌がもうひとつあります。

https://youtu.be/JhA8wuIV7Yw

以前もとりあげたのでいささか気がひけますが、1972年のTVコマーシャルソングとして全国を席巻した(大袈裟)ご当地ソング「ふりむかないで」(ハニー・ナイツ)にも♪ゆかた姿の と出てくるのです。それもレコードが197年4月発売といいますから、「旅の宿」より3カ月はやく世に出た歌。作詞は池田友彦、作曲は小林亜星。

70年代「浴衣ソング」の魁は「ふりむかないで」ということに。もちろんあくまでわたし調べ、それもかなり浅い調査ですが。

ところで浅草で見た女の子たちの浴衣姿。もうひとつ感心したのが流行りなのか白のレースの浴衣を何人も見かけました。あれはあれでカッコイイし、色っぽい。

その反対に気になったのが男の浴衣。だいたい浴衣を着た男は女の子同伴つまりペアというのが多かった。その彼らですが、なんとなく着こなしが野暮で貧相。とりわけ痩せ気味の男子はなんとも頼りなく、風が吹いたら飛ばされそうに見えてしまいます。はんたいに太りすぎだとお相撲さんになってしまいますし。
髪型、履物、帯など考えてもう少し粋に着こなしてもらいたい。

歌のなかに出てくる「浴衣」もほぼ女性。
なのでおまけの歌は男の子の浴衣を応援する意味で、男の浴衣姿をうたった歌を。もちろんフォークではありませんが。

https://youtu.be/qEsFFWwvXyU

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