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「トリオⅡ」TrioⅡ [country]

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3人のホンキートンク・エンジェルの「Trio」がまぁまぁ成功すると、当然part2の企画が持ち上がるのがショービジネスの常。

もちろん『トリオII』(Trio II) はリリースされました。1999年に。

PartⅠの「トリオ」が1987年ですから、10年以上経ってしまいました。 
実はそのPartⅠも録音されたのが、1970年代。それが3人の所属レーベルが別々という問題からリリースに至らず、条件が整うまでに10年余りかかってしまったという現実がありました。その間、3人はそれぞれ、自身のアルバムに「トリオ」として録音した幻の曲をいくつか収録しました。もったいないものね。
たとえばエミルーなら、「ミスター・サンドマン」とか「エヴァンジェリン」とか「イーヴン・カウガール・ゲット・ザ・ブルース」を。

そしてこのpartⅡも当初、1994年に3人によって録音されましたが、やはりレーベル問題で頓挫。1997年にドリーとエミルーが当時のレーベルを離れたため、99年、ようやくコンピアルバムとしてリリースが可能になったのだそうです。
いわゆる大人の事情というヤツですが、そのほかにも3人のうち誰の名前をいちばん上に表示するかとか、それぞれのレコード会社やエージェントの間で論争があり、合意に時間がかかったとも。こうしたコラボアルバムで、序列とか写真の大きさとかシビアになるのは日本でも同じなんでしょうね。本人よりも周囲がうるさかったりして。

「トリオⅡ」の収録曲はカーター・ファミリーの「ラヴァーズ・リターン」やデル・マッコイの「アイ・フィール・ザ・ブルーズ・ムーヴィン・イン」やタンディ・ニューマンの「フィールス・ライク・ホーム」など10曲。

なかでもシングルカットされ、グラミー賞(ベスト・カントリー・コラボ・ヴォカル)に選ばれたニール・ヤングの名曲「アフター・ゴールド・ラッシュ」が光彩を放ちます。
その寓話のようであり、童話のようであり、黙示録のようでもある不思議な歌を。

https://youtu.be/4CoM9rMQuXE

せっかくですので、前回に続いてアルバムとは関係のない3人の歌を。
ルーツがカントリーであるロケン・ローを3人それぞれで。

まずは、日本でもそこそこヒットしたリンダの「バック・イン・ザ・USA」。
チャック・ベリーの1959年の曲で、1978年リンダのアルバム「ミス・アメリカ」Living in the USAのなかの一曲。日本でもシングル盤が発売され、わたしも買いました、いや神田の人生劇場でGETしました。

https://youtu.be/sXj2nQYm9kU

続いてドリー・パートン。

https://youtu.be/9pKGI-YJEPY

1957年、ジェリー・リー・ルイスのヒット曲「火の玉ロック」Great Balls of Fire 。
「ホール・ロッタ・シェイキン」Whole Lotta Shakin' Goin' On に続くジェリーのロケンロー。まさにこれらの曲でロケンローの夜が明けたわけです。
ドリーは1979年にアルバム「火の玉ロック」をリリース。このアルバムにはビートルズの「ヘルプ」も収められています。

最後はエミルー。

https://youtu.be/qjdYBzzWsew

ふたたびロケンローの神様、チェック・ベリーの「ネヴァ・キャン・テル」You Never Can Tell。1964年のリリースで、彼が売春強要で下獄していたときにつくったといわれる曲。
映画「パルプフィクション」でつかわれ話題になりましたが、エミルーは1977年のアルバム「ラグジュアリ・ライナー」で「セ・ラ・ヴィ/ネヴァ・キャン・テル」としてうたっています。


カントリーに限らずトップシンガーが3人でコラボアルバムをつくることがいかに大変なことかは理解できます。プロモーションもかねて3人そろってテレビ出演はしとようですが、ツアーなどステージにたつことはなかったようです。

松田聖子と中森明菜と小泉今日子がユニットでなんて、実現しなかった(調べてませんが)ですからね。でも全盛期に見られたらスゴかったでしょうね。今実現しても「ほおー」でしょうけど。

余計なことを言わずに「オマケ」の一曲を。
アルバムとは関係ない曲で、いわゆるアメリカのルーツミュージック。結婚式を前に病で死んでいく女性の話。
「私が死んだら柳の木の下に埋めてください。そしてときどき私に逢いに来てください」
という「悲しきソング」です。

https://youtu.be/Fua6PSz4-kY

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