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Trio [フォークソング]

tokyo03.jpg

https://youtu.be/ewatbgw-7ec

いま「トリオ」といえば、何はともあれ「お笑い」でしょうか。

東京03、ネルソンズ、ハナコ、四千頭身、トンツカタン、ジェラードン、ジャングル・ポケットとかとか。
女性なら三時のヒロインにぼる塾も。
こんなにトリオ芸人が活躍した時代など、過去にはなかったんじゃないでしょうか。
その魁ともいえるのが昭和30年代の「トリオ」たちでした。

戦後、まずお笑いトリオで名を馳せたのが二枚目・南利明、ひょうきん者・由利徹、むっつり・八波むと志の脱線トリオでした。昭和31年の結成ということで、かすかに覚えております。やっぱり最も長生きした由利徹の印象がいちばん。「ハヤシもあるでよぉ」も。

その後、「脱線」を意識しながら36年に浅草ストリップのコメディアンたちが結成した「てんぷくトリオ」もよく覚えております。
リーダー格で池袋の裕次郎?とのたまっていた三波伸介、名脇役になるなんて思えなかった伊東四朗、そしてもし夭折しなければ日本のジーン・ハックマンになっていたんじゃないかと思わせるほど味があった戸塚睦夫。
よく出ていましたテレビに。

ほかにも東八郎がいて、とぼけた味の小島三児が印象に残るトリオ・スカイラインもありました。また浅草出身ということなら、かの寅さん・渥美清だって谷幹一、関敬六とともにスリーポケッツというお笑いトリオを組んでいました。
関西には漫画トリオ、レッツゴー三匹、かしまし娘やチャンバラトリオもおりましたし。
それにしてもあれから半世紀以上が経ってしまったなんて……。

いえいえ、お笑いの話ではなく、音楽の話、歌のトリオの話です。

昭和40年代(西暦1965~1974年)のトリオといえば、これはもうフォークの季節であり、30年代の女性トリオとはうって変わって男性グループが中心の時代でした。

アメリカのフォクリバイバル(当時はモダンフォークといった)の影響で30年代後半からカレッジ・フォークが抬頭しておりましたが、オリジナルのJフォーク(なんて言わない)を、ということで42年、突如日本の若き音楽ファンを驚かせたトリオがフォーク・クルセダーズ。

https://youtu.be/ieVYEYNBN-U

なんとも、あの早回し風のサウンドがインパクト大で、その詞も酔っぱらい運転で死んだ男が天国でも酒がやめられず、神様から地上へ追放されるという荒唐無稽な話。
この歌を広めたのが、当時若者文化になりつつあったラジオの深夜番組でした。

フォークルは翌年「悲しくてやりきれない」をヒットさせますが、予定どおりその年に解散。

フォークルの出現、解散は衝撃的でしたが、和製フォーク、とりわけトリオが隆盛を迎えるのはその数年後の47年、西暦でいえば70年代に突入した1972年。

https://youtu.be/3iNRPxcRiZA

まずはGSのシッポをのこしたマーク、トミー、ボーカルのトリオ「ガロ」が「学生街の喫茶店」をリリース。
翌年、この歌をはじめ「君の誕生日」、「ロマンス」がヒット。女の子と見まがうマークがアイドル的人気を誇っておりました。

またその2年前あたりからフォークヒーローになりつつあった吉田拓郎のバックバンドをしていた「猫」が拓郎節の「地下鉄に乗って」や「雪」でデビュー。
ディランのバーズみたいなバンドを意識してプロデュースされたのでしょう。

https://youtu.be/5WtYWvRXBZM

猫はもともと43年に「海は恋してる」をヒットさせた早稲田大学のバンド「ザ・リガニーズ」の常富喜雄、内山修とほかのカレッジフォークバンドのメンバーだった田口清の3人で立ち上げたバンド。

カレッジ・フォークといえば、やはり43年に「小さな日記」をヒットさせたフォー・セインツがいますが、その後メンバーチェンジをし、フォーク・クローバーと改名して47年にテレビドラマの主題歌「冬物語」をヒットさせています。

https://youtu.be/IxCh3OqFXKo

そしてガロ同様、歌謡曲をベースにしたトリオも登場。

https://youtu.be/Ydam47WMgtI

「青い三角定規」はこの曲を作曲したいずみたくがプロデュースしたトリオで、ヴォーカルの西口久美子と、ギター、ハーモニーの岩久茂、高田真理と、かたちはPPMスタイル。
テレビの青春ドラマの主題歌となったこのセカンドシングルは大ヒットしましたが、翌年解散。

トリオに限ったことではないのかもしれませんが、個性の強いミュージシャン同士のユニットというのは、そのバランスがむずかしい。
デュオだってふたつの意見が食い違ってコンビ解消ってことがめずらしくないのですから、みっつの意見が交叉するトリオとなればなおさら。
だからトリオはだいたいバラバラになってしまいます。これを「トリオ・かいさんず」なんていったり。

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