バラ色の雲をありがとう [memory]
雲の出てくる歌で、いわし雲や流れ雲のようにその形状や動きをあらわすものもありますが、いちばん多いのは「色」。
なかでも最多と思われるのが「白い雲」。そして次が「夕焼け」や「あかね」などの落日に反映された雲でしょう。
もうひとつ「バラ色の雲」というのもあります。
「バラ色」とはまさに花の薔薇の色のこと。薔薇の色には赤のほか、黄、白、青などいろいろありますが、ふつう「バラ色」とつかわれる場合は「赤」。
赤といっても、薔薇の花にようある深紅ではなく、淡紅、つまり薄紅とか杏色にちかい色のようです。
また、歌の歌詞にでてくる「バラ色」は色彩というよりは「明るい」あるいは「幸福」を象徴したイメージの色ということのようです。
つまり「バラ色の雲」と「夕焼け雲」とは異なるということなのでしょう。
「バラ色の雲」の歌といえば60代、70代の人がすぐ思い浮かべるのがヴィレッジ・シンガーズの「バラ色の雲」でしょう。
https://youtu.be/WqXgCnNmCjE
テレビで筒美京平さんの訃報が流れておりました。
60年代のGSから、70年代の歌謡ポップス、80年代のアイドル歌謡と昭和後半の流行歌の主流をつくり、数えきれない名曲でわれわれを楽しませてくれた希代の作曲家でした。
ご冥福をお祈りいたします。
ここでそのいくつかを紹介したい気持ちはありますが、どれもこれも忘れられない歌ばかりで、ベスト10を絞り込むのは到底無理で、多分ベスト100でも足らないでしょう。
そこで2000年代につくった曲で、最後に好きだった歌を一曲だけ。
YOU-TUBEは長いので22分40秒あたりからどうぞ。
https://youtu.be/1EJSl5N-6iA
ヴィレッジ・シンガース以外の「バラ色の雲」の歌を。
いずれも、筒美さんがデビューする前の昭和20年代、30年代の歌です。
https://youtu.be/OYWdJdAnlyo
終戦から4年目。おそらく「リンゴの歌」以上に当時の日本人に勇気と希望を与えてくれた歌。石坂洋次郎の原作で何度も映像化されましたが、その主題歌は変わりません。西條八十作詞、服部良一作曲です。YOU-TUBEはリメイク版で島崎先生は芦川いづみです。
https://youtu.be/ri9-qrCzQzE
つぎに31年の日活映画の同名主題歌。
主人公・芦川いづみさんの心は孤独で、決して「バラ色」ではなかったのですが。でもきっとハッピーエンドで終わるのです。
うたうのは、トップシンガーになりつつあったコロムビア・ローズ。この翌年「東京のバスガール」で大ブレイクします。
https://youtu.be/TcN2xrycaiU
「幸せはどこに」の作詞・作曲は西條八十と万城目正。
このコンビの楽曲「この世の花」で昭和30年にデビューしたのが島倉千代子。そのお千代さんの昭和39年のヒット曲にも「バラ色雲」がでてきます。
この歌の作詞・作曲は「さすらい」(小林旭)の西沢爽と「好きになった人」(都はるみ)の市川昭介。
最後にプラスワンで、筒美さんの「バラ色の雲」をオマージュした一曲も。当然タイトル「バラ色の雲」がでてきます。
https://youtu.be/s8Ms7BsubUE
2020-10-12 18:00
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