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子どもだって雲をみていた [on the park]

恋の汽車ポッポ.jpg

秋の長雨は鬱陶しい。それでも外出せねばなりません。
空を見上げても当然のごとくグレー一色。
公園の道端にはずいぶん団栗が転がっておりました。
子どもの頃だったら、用途など考えずにポケットにあふれんばかりに拾いまくっていたでしょう。今の子どもは団栗なぞに興味がわかないのか、あるいは落ちているものは汚いから拾っちゃだめ、という教育が徹底しているのか、見向きもしないようです。

雨の日は家でゲームでもしているのでしょうか。
われわれの頃の雨の日の楽しみは「貸本漫画」でした。すぐ読み切っちゃうにもかかわらず毎日借りられるわけではないので何度も読み返したもの。近くに貸本屋は2軒あり、どちらもちがった銭湯の近くにあった。

その漫画も、テレビがやって来てから読む機会が激減しました。
当時のテレビが今の「ゲーム機」だったんでしょうね。

前置きが長くなりました。子どものころ見たテレビ番組の詳細は忘れてしまいましたが、その主題歌はいくらか覚えております。そのなかにも「雲」は空に浮かび、流れておりました。

https://youtu.be/FZFJ_Nl7jMQ

この番組はよく見ていました。たしか日曜日の6時からの30分で、6時半からは「シャボン玉ホリデー」というのが毎週のローテーションでした。

番組に夢中になったのは主役の藤田まことのキャラクターによるところが大きい。それと道中記のように毎週毎週場所を変えて、全国を行脚するというのが飽きない理由だったのかも。毎回のゲストも楽しかったし。37年から7年あまり続いた人気番組でした。

日本中を漫遊するというのは、主人公が渡世人だからできたことで、映画「男はつらいよ」があれだけ長くシリーズとして続いたのも、寅さんのキャラクターとともに毎回違うロケーションという設定が飽きさせなかったのだと思います。

主題歌をうたっているのは藤田まことで作詞は脚本の香川登志緒。作曲の林伊佐緒は戦前からの流行歌手で代表曲は「ダンスパーティーの夜」や「高原の宿」。戦後は作曲家としても活動し、三橋美智也の「りんご村から」や春日八郎の「長崎の女」などのヒット曲をつくっています。

その1年あまり前からテレビで放映されていたのが「風雲黒潮丸」。

https://youtu.be/lG6TK2YyCXQ

これはテレビでは見た記憶がありません。
この作品は元々映画としてつくられたもので、わたしも小学校にあがる前だと思いますが、近所の友達とそのお父さんと三人で見にいきました。
関が原で敗れた小西一族の子が主人公で……、などという設定など知る由もなく、めったに見ることのない白黒のスクリーンに高揚しておりました。

強い印象として記憶に刻まれているのは、主人公が海で泳いでいると、大きな鱶があらわれて主人公と戦う場面。
とにかく海にこんな恐ろしい魚がいるのかと、怖かった。ジョーズにさきがけること20年余り前の恐怖体験でした。
主題歌はテレビと同じで、歌詞に「雲」はでてきませんが、タイトルに「風雲」とありますので。「かざぐも」ではなく「ふううん」です。
作詞は原作者の小沢不二夫で、ほかに美空ひばりの「りんご追分」もてがけています。作曲は平岡照章で、主に童謡を手がけ代表曲は「子鹿のバンビ」。

つぎは ♪ふんわりにこにこ白い雲 と主題歌にうたわれたNHKの人形劇。

https://youtu.be/z61AFsy9wI4

昭和31年の第1回から9年あまり続いた人気番組でした。
錚々たるタレントが声優として出演しておりました。主人公は黒柳徹子、里見京子、横山道代で、ほかにイタチのプー助(一龍齋貞鳳)とかモグラは記憶に残っています。
作詞は原作者の恒松恭助。作曲は宇野誠一郎。ほかに「ムーミン」「一休さん」、「鉄人28号」、童謡の「アイアイ」などをつくっています。若き日の徹子さんの声を聴けるのも貴重。

さいごはその「チロリン村」に続いてNHKの定期番組となった人形劇。

https://youtu.be/lDlh3D7xMPs

小学校の高学年になってましたので、毎週ではなくたまに見る程度でした。それでも軽快な主題歌は今でも耳に残っていますし、なぜか子どもには使ってみたい言葉だった「ドン・ガバチョ」(声は怪優・藤村有弘)はよく流通しておりました。
原作と主題歌の作詞のひとりが井上ひさしであることはのちのちに知りました。
作曲は「チロリン村」に引き続いての宇野誠一郎。
余談ですが、この歌を聴くとアネットの「恋の汽車ポッポ」Train of love が再生されます。

https://youtu.be/gJsfMwcuPXU

今回名前のでてきたほとんどの方はすでに他界されております。当時10歳あまりだった人間が70歳になろうというのですから無理もありません。それでも「チロリン三人娘」はご健在のようで、喜ばしいことではあります。

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