君と愛した味がする [jazz]
バンジョーの原型がアメリカへアフロアメリカンたちから持ち込まれたものだとすると、ミンストレルショーや、サザンマウンテンのフォークソング、さらには50年代のフォークリバイバルで使用されただけではないことは明らかです。
なぜなら、それらの音楽は白人主体のもので、アフロアメリカンによって誕生したジャズにも欠かせない(当初は)楽器として使われていました。
それが20世紀初頭のジャズ黎明期にニューオーリンズで盛んに演奏されたデキシーランドジャズ。
https://youtu.be/_gmoq3dDry8
しかしバンジョーはその後ジャズの進化と共に「忘れられた楽器」となり、まさに溺死状態となりまして。そんなことはどうでも。
それから遅れること30年あまり、日本がジャズの国アメリカに対して無謀なかの戦いを挑む数年前、日本国内にもバンジョーが鳴り響いたのでした。
https://youtu.be/j8-hjAIfDjc
うたったのは戦前日本のジャズヴォーカリスト、戦後は流行歌の作曲家として活躍した中野忠晴。仕掛けた作曲家はジャズやタンゴなど海外の音楽にアンテナを張り巡らしていた服部良一。戦後もブギウギを仕掛けるなど、古賀政男スタイルが主流の歌謡曲とは一線を画した洋楽風流行歌の第一人者。
余談ですが、服部良一の子息・服部克久さんが最近お亡くなりになりました。
ラジオの番組で内外のポップスやイージーリスニングをいくつも教えてもらいました。服部さんのつくった「記念樹」も好きな歌です。作詞が夭折したNSPの天野さんでね。
https://youtu.be/emy6trY12qg
盗作問題でトラブルになりましたが、そんなことをいえば、「盗作ではないか」と訴えた曲も含めて、W・C・ハンディの[Loveless Love]が元歌といえないこともない。
戦前に日本でもカヴァされていますので、再度中野忠晴にうたってもらいましょう。
https://youtu.be/97xGQfHJcCc
話がデキシーから離れてしまいました。
進路を修正しまして、バンジョーにラッパ、とりわけクラリネットとの組合せのデキシースタイルはジャズだけにとどまらず、ポップスやイージーリスニングでも名曲を奏でてくれました。
70年代よく聴いて、今では脳内蓄音機でいつでも再生できるのがこの曲。
ビリー・ボーンやケニー・ボールも泣けてきますが、今回はこのバンドで。
https://youtu.be/mZjYnCkwKcM
だいぶ長くなりましたので、最後は日本の流行歌で締めてみようと思います。
中野忠晴を2曲も聞きましたが、戦後の流行歌でデキシーのアレンジのものを。戦後(もうそういう言い回しが通用しない時代かもね)といっても西暦でいえば70年代、かれこれ半世紀あまり昔の歌です。
https://youtu.be/1rH0HoVfNjQ
2020-06-21 18:56
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