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あゝジーパン、われらがもの [ファッション]

https://youtu.be/89BcxGDESwI

昼過ぎ、雪降りしきるなか家路をたどっておりました。
防水靴は心配ないとしても、ジーパンの裾あたりは変色するほど濡れておりました。
もう10年以上履いているタフなやつです。

最近、若者のジーパン離れがすすんでいるとか。いわれてみればたしかに街で見かけるその姿は少なくなっております。

なんでも、もはや「年寄りの履くもの」なのだそうです。

ジーパン歴50余年。
好きで履いているわけではありません。何を履いてよいのかわからず。とりあえず履いているのです。とにかくシャツ、上着(トップスっていうんですか?)を含めファッションには疎いというか昏いというか、早いはなしセンスがないのです。

それでもしばらく前までは、「還暦すぎたんだから」とか、「いつまで若ぶってんの」とか周囲からは冷視線を浴びることたびたび。

たしかにかつては「ジーパンは若者のもの」という通念がありました。わたしが20代の頃、ジーパンを履いているおじいさんはもちろん、おじさんもほとんど見かけませんでしたから。
それがいまでは、「ジーパンは年寄りのもの」という常識が定着しつつあります。

やった! もう「カッコつけてる」とか「歳を考えたら」とか言われずにすむ。ついにジーパンを若者から、われらが年寄りの手に取り戻したのだ。そう、取り「戻し」たのです。ジーパンを定着させたのはわれわれの世代なのです。それが、後追い組なのに「ジーンズ」とか「デニム」などとか口先だけで、さも自分たちのファッションであるかのように闊歩してきたのが超後輩たちなのです。あなたたちよ、こちらからもお願いします。もうジーパンを履かないでくれ。

同世代でわたしのような人間がマジョリティかどうかはわかりませんが、街中ではしばしばみかけます。
すこし年上になりますが、昨年お亡くなりになったエッセイストの池内紀さんも本のなかで、ジーパン族であることを自認していらっしゃいました。
すこし靴紐をなおします。池内さんの新しい名文に接することができなくなったことは、誠に残念なことです。さみしいかぎりです。

ふたたび歩きます。
でも、学生時代から旧知で、その品格を常々敬愛している同輩で、多分一度もジーパンを履いたことがないというひともおります。どんなラフな会合でもせいぜいコッパンで、ジーパン姿を見たことがない。
それはそれで時代に流されずに生きている潔さが感じられて、「彼らしい」と羨望をふくめて尊敬してしまうのです。

まぁ、結論は、たかがファッション(されどはありません)なのですが。

ジーパンが出てくる好きな歌をもう一曲。

https://youtu.be/rbMIiLhhMBg

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